Bitcoin(ビットコイン)で金利を稼ぐFundingRate(資金調達率)を活用したデルタニュートラル戦略について
今回は、Bitcoin(ビットコイン)を毎日手に入れることが
できるデルタニュートラル戦略をご存知ですか?
簡単に説明すると
Bitcoin(ビットコイン)の現物と信用を組み合わせて金利で稼ぐ方法です。
今回は、このデルタニュートラル戦略についてわかりやすく説明したいと思います。
デルタニュートラル戦略の仕組み
デルタニュートラル戦略の仕組みについて説明していきます。
- 無期限先物取引
- FundingRate(資金調達率)
無期限先物取引
先物取引とは
ある商品を決められた日に決められた価格で売買を約束する取引のことです。
その中にある無期限先物取引とは、期限のない先物取引のことです。
無期限先物取引:期限がない先物取引
無期限先物取引の主な利点としては無期限に保有できることです。
有効期限や約定日が無いので価格がポジションに反発した場合でも、
その価格が負けるとは限りません。ポジションを維持するために十分は資金がある限り、
ポジションを保有し続けて価格が再び有利に動くを待つことができます。
先物取引の場合は、満期があることで乖離を抑えることができますが、
無期限先物取引は期限(満期)が無いので乖離を抑えられないのでは?
と思う人は鋭いです。無期限先物には後ほど紹介する
FundingRate(資金調達率)によって価格調整を行っています。
FundingRate(資金調達率)
FundingRateとは、資金調達率を表しています。
Bitcoin(ビットコイン)には取引方法として現物取引と信用取引の2つがあります。
信用取引:レバレッジを掛けて行う取引のこと
信用取引はレバレッジを掛けることができるので、
現物取引の価格と信用取引の価格が乖離しすぎるといけないです。
そこで、信用取引の価格が現物価格に比べて上に偏っていた場合に
数時間に1回ロング側がショート側にポジション維持コストを支払う必要があります。
- FundingRateがプラス:ロングポジションから徴収しショートポジションに金利を付与
- FundingRateがマイナス:ショートポジションから徴収しロングポジションに金利を付与
FXをやったことがある人ならわかると思いますが、
スワップのようなものだと思ってください。
例えば、FundingRateが0.01%のプラスの場合は、
ロングポジションを持っている人からショートポジションを持っている人へ
0.01%支払う必要があります。
仮にトレーダーAがロングポジションを100万円分買っていれば、
その0.01%である100円が100万円分ショートしているトレーダーBに支払われます。
FundingRateは8時間毎で日本時間の
- 5時
- 13時
- 21時
に建てているポジションに応じて徴収・付与されます。
FundingRate(資金調達率)はあくまでも取引所ではなく、
ポジションを持っている人からポジションを持っている人に支払うというのが、
FundingRateのポイントです。
FundingRateはこちらのサイトの資金調達率で確認できます。
FundingRateの資金調達手数料は市場環境によって毎日変わりますが、
実際、BitMexの過去1年間の資金調達手数料は合計5.6%です。
(2019-06-30 ~ 2020-07-01)
これがFundingRateの仕組みになります。
デルタニュートラル戦略の具体的な取引方法
デルタニュートラル戦略の具体的な取引方法をご紹介します。
デルタニュートラル戦略はFundingRateを活用して
金利を得ることが重要であることがわかりました。
具体的には現物取引でBTCを購入し、無限先物取引で現物取引の同額のBTCを売ります。
無限先物取引:現物取引と同額のBTCを売る(レバレッジ1倍)
すると、どのようになるのかというと、
BTCの価格が上がる | BTCの価格が下がる | |
現物のロング | プラス | マイナス |
無限先物のショート | マイナス | プラス |
利益 | プラス(現物) | プラス(金利) |
と、どのような形でも金利がプラスで利益を取れるというわけです。
デルタニュートラル戦略のメリット
- 仮想通貨の相場の値動きを気にしなくて良い
- 一度ポジションを持つだけでできる
- 安定した利益が見込める
- 複利運用が可能
仮想通貨の相場の値動きを気にしなくて良い
仮想通貨はボラティリティである値動きが非常に大きいです。
しかし、デルタニュートラルは仮想通貨の値動きによる増減が無いので、
値動きに一喜一憂する必要がありません。
つまり、BTCの価格が上がっても下がってもその影響を受けないのです。
一度ポジションを持つだけでできる
デルタニュートラル戦略は一度ポジションを構築してしまえば、
あとは基本的に放置で稼ぐことができます。
安定した利益が見込める
デルタニュートラル戦略は金利を得ているので、
値幅など関係なく金利として安定した利益が得られます。
複利運用が可能
デルタニュートラル戦略は日々金利が付与されます。
金利として付与された仮想通貨を活用してさらにポジションを増やせば、
複利運用することができます。
デルタニュートラル戦略のデメリット
- まとまった資金が必要
- 一攫千金は狙えない
まとまった資金が必要
デルタニュートラル戦略は最低でも100万円などの資金が必要になります。
金利を得るデルタニュートラル戦略や価格差を狙うアービトラージ取引などは、
利ざやが小さいですが、安定しているという取引の特徴があるので
少なからず資金が必要となります。
100万円も資金だ無いという人は、まずデルタニュートラル戦略ができないです。
一攫千金は狙えない
デルタニュートラル戦略は一攫千金を狙うような投資方法ではないです。
例えばBybit(バイビット)のFunding Rateの上限は計算上0.375%と決まっています。
この状態が365日続いた場合でも得られるFunding Rate収入は
であり、ポジションの4.1倍程度です。
現実的にそんな状態が1年も続くことはないので、
デルタニュートラル戦略で現実的な利益は、おおよそ年20%くらいです。
デルタニュートラル戦略のリスク
デルタニュートラル戦略は万能な手法ではなく、リスクも存在するので説明します。
- カウンターパーティーリスク
- FundingRateが長期間マイナス
- テザー(USDT)の信用破綻
カウンターパーティーリスク
カウンターパーティーリスクとは取引所が飛ぶ(倒産)することです。
デルタニュートラル戦略は種銭が少ないと利益が少なすぎて意味ないですので、
取引所に多くの資金を投入する必要があります。
長期保有のため取引所が今後将来どうなっているかは未知数でわからないため、
信頼できる取引所を選ぶ必要があります。
FundingRateが長期間マイナス
FundingRateが長期間マイナスだと、時間が経てば経つほどお金が減ってしまいます。
FundingRateが長期間マイナスになるリスクは頻繁に発生します。
テザー(USDT)の信用破綻
仮想通貨最大規模のステーブルコインであるテザー(USDT)ですが、
テザー(USDT)は発行に係る裏付け資金に米ドルがありますが、
テザー(USDT)の裏付けの不透明性によって大規模な払い戻しがあれば
債務不履行(デフォルト)が発生するリスクも懸念されます。
デルタニュートラル戦略のやり方
- STEP1Bybit(バイビット)で口座開設
デルタニュートラル戦略はFunding Rateシステムがある取引所を使う必要があります。
ですので、日本の取引所ではデルタニュートラル戦略はできないです。
そのためBybit(バイビット)の取引所を活用しましょう。
【評判・口コミ】海外仮想通貨取引所のBybit(バイビット)とは?口座開設や使い方についてわかりやすく説明してみたBybit(バイビット)とは、世界有数のグローバル仮想通貨取引所です。 取り扱い通貨数が多く、仮想通貨を使ったFX取引が可能であり多くのトレーダーに人気の取引所です。 今回は、海外仮想通貨取引所のBybit(バイビット)とは?口座開設や使い方についてわかりやすく説明してみました。 - STEP2証拠金を入金
次はBybit(バイビット)に証拠金を入金しましょう。
五霞の取引所などで既にBitCoin(ビットコイン)を持っている人は送金すればOKです。
もし、まだ仮想通貨を持っていない人は、
Bybit(バイビット)でクレジットカードで仮想通貨を購入することもできます。
- STEP3レバレッジ倍率を変更
Bybit(バイビット)では、最大レバレッジが100倍まで設定できますが、
デルタニュートラル戦略はそれほど大きなレバレッジは必要ないです。
レバレッジ1倍(1.00x)に変更しましょう。
- STEP4現物のBTCを購入
まずは現物のBTCを購入しましょう。
- STEP4ショートポジションを持つ
レバレッジを変更したら、ショートポジションを持ち空売りします。
その際ショートポジションは現物の価格と同額のショートポジションを持つようにします。
すると先程も説明しましたが、
BTCの価格が上がる BTCの価格が下がる 現物のロング プラス マイナス 無限先物のショート マイナス プラス 利益 プラス(現物) プラス(金利) と、どのような形でもFunding Rateによって金利がプラスで利益を取れるというわけです。
Funding Rateがプラスであれば8時間ごとにBTCが振り込まれます。
振り込まれた資金調達率の確認は、
「個人資産」の取引口座の「履歴」→「その他」から確認することができます。
- STEP5複利運用する
Funding Rateが付与されると、BTCがウォレットに追加されていきます。
つまり、デルタニュートラルで運用を続けると
ショートヘッジされていない裸のBTCが増えていきます。
このBTCをそのまま持っておくのか、
それともさらに追加で1倍ショートで複利運用も可能です。
もしデルタニュートラルで複利運用をするのであれば、
- 指値→分離マージン
- レバレッジ→1.00X
として、あとはバーから100%を選ぶと、
利用可能残高に応じた数量が自動で入力されるので、ショートを持てば完了です。
デルタニュートラル戦略は初心者には向いていないがおもしろい手法
デルタニュートラル戦略は初心者には向いていないですが、
非常にヘッジが効いてるおもしろい手法だと思います。
ただし、デルタニュートラル戦略は種銭が少ないと利益が少なすぎて意味があまりなく、
リスクヘッジしているものの全くリスクが無いわけではないので、
自己責任で行ってみましょう。
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