コロナ禍で世界は空前絶後の金融緩和が行われている
コロナ禍における世界経済の停滞で、それに対抗して景気を浮揚させようと
各国の政府は大規模な金融緩和政策を行っております。
アメリカでは1年間でM2(現預金等流通量)が約25%上昇しており、
市場参加者が予測する期待インフレ率が上昇しました。
積極的に通貨供給量を増加させたことで、
法定通貨の価値が希薄化しているという見方も出来ます。
また日本も例外ではなく主要国20各国でのGDP比率に対した国債発行量は高いです。
日本円の供給量は42年で6倍に膨れ上がっているのが現状です。
このように法定通貨は価値が希薄化している状態なのです。
インフレとデフレについて説明します。
インフレ(インフレーション)
インフレ(インフレーション)とは、
物価が継続的に上昇する状態で通貨の価値が下がります。
例えば、りんご1個50円だったものが翌日には100円になる状況です。
モノ:物価が持続的に上昇する状態
デフレ(デフレーション)
デフレ(デフレーション)とは物価が継続的に下落する状態で通貨の価値が上がります。
りんご1個100円だったのが翌日には50円に値が下がります。
モノ:物価が持続的に下落する状態
カンティロン効果とは
カンティロン効果とは、18世紀のアイルランド系フランス人経済学者である
リチャード・カンティロン氏が提唱している事象です。
カンティロン効果とは、新たなお金(新規発行)の最初の受け取り人は、
そのあとの受け取り人を犠牲にしてより高い生活水準を受けるというものです。
紙幣の供給量の変化から生じる相対価格の変化のことです。
インフレ紙幣(法定通貨)は、時間とともに減価するので、
印刷したての紙幣を最初に入手することができる政府、銀行、大企業などが
最大の購買力を得ることができます。
もし、インフレしたとしても国民全員が持つお金の量が同時に同率増えるのであれば、
相対的な富の変動は変わらないです。
しかし、実際は増えたお金は先に政府、銀行、大企業などの印刷機に近い人に渡り、
その後に一般人に渡るのでインフレには格差が生まれるわけです。
インフレというのはまさに貧乏税なんですね。
資産を持つものがさらに富を生み出して、
お金を貯金してる人は減価してさらに格差社会へと突入するわけです。
カンティロン効果で得する人たち
インフレで得するような人たちは以下のとおりです。
②不動産を持ってる人
③借金してる・できる人
④プリンターに近い人(日銀のお友達)
⑤成長の印象を演出したい人(政治家、企業家)
インフレで得する人たちは、
印刷されたお金に近い人は先に入手し、高級品など価格が暴騰します。
まだ、他の人達がインフレによる新しいお金を全く受け取っていないにも関わらず、
モノの価値が上昇してインフレしていきます。
カンティロン効果で損する人たち
逆にインフレで損をする人というのは、
です。
苦労して貯めたお金は貯めた人の気持ちには全く関係なしに減価していきますし、
インフレによって全く利益を得られないどころか、
通常よりもより高い価格でモノを購入する必要があります。
カンティロン効果は現実に起きている
コロナ禍によって多くの金融緩和を行っていますが、
アメリカと日本のデータを見てみましょう。
GDPを見るとアメリカは187%増加しているのに対して日本は5%です。
多くの紙幣を金融緩和で発行してたった5%の増加です。
では、逆にインフレによって紙幣価値の価値はどうなったのかというと、
一生懸命貯金してためたお金が1/6に価値が目減りしてしまっています。
つまり、お金が1/6に価値が目減りし、その見返りがたったの5%のGPD増加です。
もちろんアメリカも同様に平均的労働者がS&P500のインデックスを1シェア購入するのに
1980年代は20時間の労働でよかったですが2020年は141時間必要なっています。
S&Pを平均賃金で割った格差指数ですが、
史上最低水準だったが1971年以降に急上昇しています。
お金を持っている人は金融資産に変えて富を生み出す一方で、
貯蓄するのがやっとな人たちは金融資産を持つこと無く、
貯金残高が目減りしているわけです。
結果的にインフレとは、貧困層から富裕層への富が再分配がされるということです。
BitCoin(ビットコイン)はカンティロン効果は無関係
コロナ禍の金融緩和によって世界では株価、不動産、ゴールド(金)など
明らかに資産のインフレが起きています。
ドル、円、ユーロなどの既存の法定通貨が大量に刷られたことで、
数に限りがある資産の価値が高くなっています。
世界中の中央銀行および政府が、無責任な金融政策を取るにつれて、
BitCoin(ビットコイン)は益々魅力的になります。
BitCoin(ビットコイン)はカンティロン効果は無関係です。
法定通貨とBitCoin(ビットコイン)の違いは以下のとおりです。
- 自由に発行枚数を変更可能
- 発行上限が定められていない
- 発行枚数の変更は原則不可
- 2,100万BTCが上限
法定通貨は規律が無いのでどんどん発行枚数が増えています。
しかし、BitCoin(ビットコイン)は法定通貨とは異なり、
2,100万BTCという発行上限が決められています。
そして、これから120年かけて11%供給量が増えていきます。
総発行枚数は変わらないが、発行率が低下するというディスインフレ通貨であります。
需要が増えても発行率は下がりますし、需要が増えても総発行枚数は絶対に増えないです。
つまり、インフレとは無縁の通貨であるということです。
BitCoin(ビットコイン)はインフレから貧困層を守る
これ以上、政府などの金融緩和政策によってお金を失いたくなければ、
インフレヘッジするためにBitCoin(ビットコイン)を購入するべきだと思っています。
少なくとも資産の一部としてBitCoin(ビットコイン)を持っておくことが重要です。
今ならお金の価値を保存できるだけでなく、増やすこともできます。
早い段階でこうした考え方を身につけることが大切だと思います。
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