DeFi(分散型金融)とは
DeFi(分散型金融)とは銀行、証券、保険や仮想通貨取引所などの
金融サービスをブロックチェーンを活用して提供するシステムです。
通常の銀行では管理しているのは社員ですが、
DeFi(分散型金融)にはその管理者がいません。
管理者がいなければ誰が管理しているのかというと、プログラムが管理しています。
これはブロックチェーンのスマートコントラクトの仕組みを活用しています。
国内の仮想通貨取引所は中央集権システムと言われており、
入出金がかかることや手数料の高さがデメリットとなっていますが、
DeFi(分散型金融)はこれらの問題を解決することができます。
また、DeFi(分散型金融)のブロックチェーン技術を活用することで、
仮想通貨の複雑な運用や取引も可能になります。
DeFi(分散型金融)サービスは急速に増えております。
市場に投入されている金額も2020年9月現在で82億ドル(約8,704億円)を突破してます。
それだけ世界が注目しているDeFi(分散型金融)についてわかりやすく説明していきます。
DeFi(分散型金融)のメリット
- 仲介する金融機関がいなくても取引可能
- 手数料が安い
- 従来の金融サービスが使えない人でも利用できる
![](https://crypto-hacker.com/wp-content/uploads/2021/05/pro3.png)
仲介する金融機関がいなくても取引可能
DeFi(分散型金融)は仲介する金融機関がいなくても取引可能です。
例えば、お金を振り込む場合、
従来の金融サービスでは銀行や郵便局など仲介が必要でした。
しかし、DeFi(分散型金融)はブロックチェーンを活用することで、
仲介者がいなくても直接振り込むことが可能です。
手数料が安い
中央集権型の金融機関に比べて手数料がDeFi(分散型金融)は安いです。
DeFi(分散型金融)はブロックチェーンを利用して、
第三者を介さず直接取引や契約をするので余計な仲介料が掛かりません。
また、サービスにかかる手数料が安いです。
従来の金融サービスが使えない人でも利用できる
DeFi(分散型金融)は従来の金融サービスが使えない人でも利用できます。
2018年の時点で銀行口座を持っていない成人の数は、
なんと世界で17億人であり、アフリカだけで考えると10億人いるようです。
日本にいると誰でも銀行口座などを持っていますが、
アフリカやアジアの発展途上国では、手数料を支払うことができないので、
従来の金融サービスを利用できない人がいます。
DeFi(分散型金融)は特別な審査はありませんし、手数料も安いです。
また、所得や地域などに関係なく誰でも利用することが可能です。
DeFi(分散型金融)のデメリット
- 信用に値する実績がまだ無い
- 問題があった場合はユーザーの自己責任になる
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信用に値する実績がまだ無い
DeFi(分散型金融)は誕生して間もないです。
ですので信用に値する実績などがありません。
この先DeFi(分散型金融)がより良い形でサービスが機能していけば、
ユーザーも増えていくと思います。
問題があった場合はユーザーの自己責任になる
DeFi(分散型金融)のサービスを利用する場合に
起こった問題は全て自己責任になります。
中央集権の金融機関の場合はシステム障害やトラブルなどは、
運営者が責任を持ってユーザーの損失を保証するのが一般的です。
しかし、DeFi(分散型金融)には明確な運営者がいません。
そのため補償制度も当然なく、
問題が発生した場合はユーザー自身が責任を負う必要があります。
人気のDeFi(分散型金融)アプリケーション
- DEX(分散型取引所)
- イールドファーミング
- ステーブルコイン
- レンディング
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DEX(分散型取引所)
DEXとはDecentralized Exchangeの略で日本語では分散型取引所と言う意味があります。
DEX(分散型取引所)は中央管理者がおらず、
スマートコントラクトで管理と処理がされている取引所になります。
DEX(分散型取引所)の誕生当初は銘柄が少ないことや欠陥が多かったので、
利用者が少なかったですが、DeFi(分散型金融)の誕生によって、
流動性を担保するためにPoolという仕組みが採用されることで、
根本的な問題の解決してDEX(分散型取引所)が市場の厚みが生まれたことで
利用者数が増加傾向にあります。
DEX(分散型取引所)を活用すれば、仮想通貨を取引所に預けること無く、
ウォレットを通じて当事者間でやり取りすることが可能となります。
![](https://crypto-hacker.com/wp-content/uploads/2021/09/7-320x180.jpg)
イールドファーミング
イールドファーミングとは仮想通貨などを
DEX(分散型取引所)などに貸し出す見返りとして、
利息や手数料を受け取れる仕組みになります。
イールドファーミングを直訳すると利回りを耕すとなります。
日本ではイールドファーマーたちを農夫と呼んでます。
金融機関ではお金を預けると金利に応じて利息を受け取ることができますが、
仮想通貨ではそうした仕組みや運用方法がありませんでした。
しかし、DeFi(分散型金融)によってイールドファーミングが誕生したことで、
銀行と同じような仕組みができ流動性を上げることができました。
金利による利息受け取りの仮想通貨バージョンといっても良いです。
ステーブルコイン
ステーブルコインとは、価格変動が少なくなるように日本円やドルなどの
法定通貨に価値を紐付けられている仮想通貨の総称です。
BitCoin(ビットコイン)を始めとする仮想通貨は法定通貨に比べると
価格変動が激しいので実用にはまだ課題があるります。
そうした課題をステーブルコインは解決すべく開発されました。
レンディング
レンディングとは、第三者に貸し出して利息を得ることです。
銀行も預金者のお金を活用してお金を借りたい人に融資をします。
その融資の金利を預金者に利息として貰えます。
この仕組みをスマートコントラクトを活用することで、
レンディング(貸付)をを管理する銀行などの仲介業者を排除したサービスです。
イールドファーミングと似ていますが、
- イールドファーミング:DEX(分散型取引所)の流動性の提供による報酬
- レンディング:ローンを提供することで利息を稼ぐ
という違いがあります。
DeFi(分散型金融)でできること
- 通貨の交換(Swap)
- 流動性の提供(Liquidity)
- ファームとプール(Farms and Pools)
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通貨の交換(Swap)
Swapとは通貨の交換です。円をドルに交換するのもスワップになります。
DeFi(分散型金融)では円やドルではなく仮想通貨同士の交換することができます。
流動性の提供(Liquidity)
Liquidityとは2つの通貨を預けることです。銀行に円とドルのペアを預けるとします。
これも流動性を提供していることになります。
この2つの通貨を預けることはSwapで役立ちます。
銀行には2つの通貨ペアが預けられていなければ、誰も円をドルにすることができないです。
流動性提供は通常であれば、中央集権の取引所であれば自身が用意するですが、
DeFi(分散型金融)のDEX(分散型取引所)などでは各参加者によって外注しています。
流動性を提供することでLPトークン(Liquidity Provider)が貰えます。
LPトークンとは流動性提供者のトークンで、
流動性を提供する対価として受け取ることができます。
これは、あなたが流動性を提供した証みたいなものです。
LPトークンの数は、あなたが流動性を提供したトークンの
プール全体に対する割合となります。1LPトークンの価値は以下のように計算されます。
円とドルのペアで流動性を提供した場合にそれに応じたLPトークンが貰えます。
LPトークンは流動性の提供が解除されると返却されます。
そして預けていた通貨ペアが自分の手元に返ってきます。
ファームとプール(Farms and Pools)
ファームとはLPトークンを更に預けることです。
ファームをすることで収益を得ることができます。
ここでは流動性を提供したあとに貰ったLPトークンをさらに預けることで、
収益を貰う仕組みだという認識で大丈夫です。
プールは持っている1つの通貨を預けることです。
プールはファーム違い1つの通貨を預けることを言います。
流動性を提供したあとに貰ったLPトークンを預けるのではなく通貨自体を預けます。
例えば、円をそのままプールに預ける感じです。プールもファームと同じく収益を貰えます。
まとめ
DeFi(分散型金融)の登場によって、
既存の金融機関や金融サービスの形が変わろうとしています。
DeFi(分散型金融)はまだ誕生して間もないですが、非常に魅力的です。
もし興味があればぜひDeFi(分散型金融)のアプリケーションなどを
触ってみるのをオススメします。
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