レイヤー2(セカンドレイヤー)とは?
レイヤー2(セカンドレイヤー)とは、ブロックチェーンネットワークの上に重ねて、
様々な便利な利用方法を実現するための構造のことです。
セカンドレイヤー上で取引の実行・処理を行い、ブロックチェーンにその情報を共有することでブロックチェーンの負荷を減らし、より高速な取引が実現します。
大量の取引が行われる際に送金遅延などのスケーラビリティ問題から
ブロックチェーン上で全ての取引を処理することが難しいです。
そうした問題を解決するためにレイヤー2という技術があります。
別名セカンドレイヤーと呼ばれています。
レイヤー2はBitCoin(ビットコイン)や
Ethereum(イーサリアム)などで使われている技術です。
レイヤー1とレイヤー2の違いは以下の通りになります。
- 操作や変更がしにくい
- 高セキュリティ
- 分散的
- 操作や変更がしやすい
- 低セキュリティ
- 中央集権的
レイヤー2(セカンドレイヤー)のメリット
- メインチェーンの負担を軽減できる
- 送金手数料が安くなり承認時間が削減される
- メインチェーンに影響を及ぼさずに実験できる
メインチェーンの負担を軽減できる
ブロックチェーンはトランザクションを承認するためには、
マイニングを行う必要があります。そのため手数料や時間が多くかかってしまいます。
ですので、セカンドレイヤー上で取引の一部を行い、
メインチェーン上でのトランザクションを削減することで負担を軽減できます。
送金手数料が安くなり承認時間が削減される
セカンドレイヤーによってメインチェーンでのトランザクションを削減することで、
ユーザーは送金手数料が安くなることや取引承認の時間が大幅に削減できます。
メインチェーンに影響を及ぼさずに実験できる
ブロックチェーンとレイヤー2は相互影響を与え合いますが、
ブロックチェーンからレイヤー2への影響というのはシステムの変化であり、
レイヤー2からブロックチェーンへの影響はトークンの移動です。
レイヤー2からブロックチェーンへの影響は、
ブロックチェーン側から認めない限り起こることはありません。
ですのでメインチェーンは迅速なシステム変更や改善が行いづらいですが、
レイヤー2はメインチェーンに対して影響を及ぼすこと無く変更して
トライアンドエラーで実験や実装などを行うことが可能です。
レイヤー2(セカンドレイヤー)のデメリット
- 取引がブラックボックス化する
- セキュリティが脆弱になる
取引がブラックボックス化する
ブロックチェーンのメインチェーンはネットワーク上の全ての取引記録を確認できます。
それがブロックチェーンの正当性の保証となっています。
しかし、レイヤー2での取引は取引記録の確認や監視ができないです。
そのためレイヤー2はブラックボックス化しているということです。
もちろん確認や監視が行う必要がない設計になっているので、
プログラム上で不正を防止しています。
セキュリティが脆弱になる
レイヤー2はブロックチェーンに比べてセキュリティが脆弱です。
レイヤー2は一時的にブロックチェーンから切り離されたところで、
ネットワーク形成されます。
その移動の途中で悪意ある攻撃を受けやすくなります。
ブロックチェーンはセキュリティが強固となっていますが、
レイヤー2は手軽さを追求しているので、
ブロックチェーンの取引記録が共有されるわけではないので、
セキュリティ面では不安が残ります。
つまり、利便性と安全性はトレードオフであると言えます。
代表的なレイヤー2(セカンドレイヤー)の技術
- Plasma(プラズマ)
- ライデンネットワーク
- サイドチェーン
Plasma(プラズマ)
Plasma(プラズマ)は、
Ethereum(イーサリアム)でスマート・コントラクトを実現しつつ、
スケーラビリティ問題を解決するために考案された技術です。
Plasma(プラズマ)はメインチェーンにつながる
子チェーンや孫チェーンで処理を肩代わりすることによって、
メインチェーンの負担を軽減します。
Plasma(プラズマ)については下の記事をご覧ください。
ライデンネットワーク
ライデンネットワークはライトニングネットワーク同様に
Ethereum(イーサリアム)のスケーラビリティ問題を解決する
可能性を持っているプロジェクトです。
ライトニングネットワークがBitCoin(ビットコイン)に最適化された
レイヤー2であるに対して、
Ethereum(イーサリアム)に最適化したものがライデンネットワークです。
ライデンネットワークについては下の記事をご覧ください。
サイドチェーン
サイドチェーンとは、メインチェーンを分岐させて、
分岐したチェーン上で独自のシステムを構築する技術になります。
サイドチェーン上では独自の独自のトークンやコンセンサスアルゴリズム
さらにはスマートコントラクトが実装することができます。
サイドチェーンについては下の記事をご覧ください。
まとめ
レイヤーの根本として強固なセキュリティを誇るレイヤー1のメインチェーンと
実用面を底上げするためのレイヤー2(セカンドレイヤー)という構造で、
ブロックチェーンがより実社会で使えるようなっていきます。
レイヤー2(セカンドレイヤー)は
実用的に発展させるためには必要不可欠な構造になります。
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