Ethereum(イーサリアム)とは
Ethereum(イーサリアム)とは、
BitCoin(ビットコイン)に次ぐ時価総額を占めている仮想通貨になります。
Ethereum(イーサリアム)を作った人物は、
当時19歳だったカナダ人のヴィタリック・ブテリン氏によって
考案された仮想通貨になります。
ヴィタリック・ブテリン氏は、
BitCoin(ビットコイン)が電卓なら、
Ethereum(イーサリアム)はスマホだと言っています。
今回はこのEthereum(イーサリアム)についてわかりやすく説明していきます。
Ethereum(イーサリアム)の特徴
- スマートコントラクトを用いている
- Dapps(分散型アプリケーション)を開発できる
- トークンを発行できる
スマートコントラクトを用いている
Ethereum(イーサリアム)のスマートコントラクトとは、
ブロックチェーン上で契約を自動執行することができる仕組みのことです。
ブロックチェーン上に記述することで、
- 契約の透明性が保たれる
- 第三者を仲介させない
ということでコストが削減することができるメリットがあります。
身近な例で言うと自動販売機にお金を入れることで、商品が取り出せるようになりますが、
それはお金を入れるという条件を満たすことで、
自動的に商品が出てくるという契約が実行されています。
Dapps(分散型アプリケーション)を開発できる
Ethereum(イーサリアム)のアプリは当然ですが、
ETHがなければ動かすことができません。
つまり、ETHはアプリを動かす燃料であることから
デジタル・オイルと言われることもあります。
Ethereum(イーサリアム)の報酬はETHでしか支払うことができないので、
この先の使用用途が明確にある仮想通貨ということになります。
トークンを発行できる
Ethereum(イーサリアム)は新しいトークンを発行することが可能です。
Ethereum(イーサリアム)にはERC20というある一定の規格を用いて発行されており、
この規格を用いることで誰でも簡単に新規通貨を発行することができます。
トークンとは、ブロックチェーン上で仮想通貨のことを言います。
新しい仮想通貨(トークン)をイーサリアムのプラットフォームで発行できます。
新しいトークンを発行できるイーサリアムの特徴は、
ICOやIEOと呼ばれる資金調達手段に利用され、
新規企業や投資家から注目されています。
Ethereum(イーサリアム)の手数料であるガス代
Ethereum(イーサリアム)を利用する際に知っておきたいのがガス代です。
ガス代とは送金、スマートコントラクトの実行などを使用する際に
支払う手数料のことです。
ガス代を理解するうえで役立つ基本情報をいくつかお伝えします。
ネットワークやサーバーへの負担過多を避ける
ガス代をユーザーが支払うことで、
ネットワークやサーバーに大きな負担がかかるのを避けています。
Ethereum(イーサリアム)は過去に不正アクセス被害であるDos攻撃に遭った経験があり、
スパムや悪質なbotへの対策という意味でもガス代を導入しています。
これにより、あらかじめ設けられている上限に達すると
マイナーは作業を停止できるため、トラブルを未然に防げるようになっているわけです。
マイナーの作業効率を高める
ガス代を設定するということは、多くのトランザクションの承認に必要なデータの
計算処理を行うマイナーの作業効率を高めることに大きく貢献しています。
マイナーはユーザーが設定するガス代の一部を報酬として受け取ってます。
自分が行った作業が反映されるので、
ガス代が高く設定されているものを優先的に作業するのは当然です。
これによってトランスザクションが混雑しやすくなり、
ガス代高騰を引き起こす要因になっているとも言われています。
ガス代をそれほど高く設定せずに申請すると、
混み具合によっては承認されるまで時間がかかる可能性が高いと思ってください。
Ethereum(イーサリアム)のコンセンサスアルゴリズムはPoS(Proof of Stake)を採用している
元々コンセンサスアルゴリズムはBitCoin(ビットコイン)と同じPoWでしたが、
Ethereum(イーサリアム)のアップデートにより、
コンセンサスアルゴリズムはPoS(Proof of Stake)を採用しています。
PoSとはProof of Stakeの略です。PoSはコンセンサスアルゴリズムの一種で、
保有量と保有年数で報酬が決まるマイニング形式になります。
Ethereum(イーサリアム)はBitCoin(ビットコイン)の違い
Ethereum(イーサリアム)はBitCoin(ビットコイン)の違いについて説明していきます。
BitCoin(ビットコイン) | Ethereum(イーサリアム) | |
発行者 | ナカモトサトシ(正体不明) | ヴィタリック・ブテリン |
コンセプト | P2P決済 | 分散型アプリケーション |
コンセンサスアルゴリズム | PoW | PoS |
発行上限 | 2,100万BTC | なし |
発行者がいるかどうかの違い
Ethereum(イーサリアム)を開発したのはヴィタリック・ブテリン氏です。
もちろん彼は実際に存在する人物です。
BitCoin(ビットコイン)はナカモトサトシという正体不明の人物が開発しました。
Ethereum(イーサリアム)は分散型と言われていますが、
実際はヴィタリック・ブテリン氏という中央集権型になっています。
BitCoin(ビットコイン)の方が非中央集権とした仮想通貨であるということです。
コンセプトによる違い
Ethereum(イーサリアム)は、
BitCoin(ビットコイン)とは異なる立ち位置になっていきます。
BitCoin(ビットコイン)は当初からP2P取引を目的にしていましたが、
Ethereum(イーサリアム)は分散型アプリケーションを目的にしています。
ですので以下のような
BitCoin(ビットコイン) | Ethereum(イーサリアム) | |
価値の保存手段 | ◯ | ◯ |
コモディティ | ◯ | ◯ |
キャピタルアセット | – | ◯ |
Ethereum(イーサリアム)は最終的には、
キャピタルアセット、コモディティ、価値の保存手段という
3つの資産クラスが組み合わさる初めての資産になる可能性があります。
コンセンサスアルゴリズムによる違い
BitCoin(ビットコイン)とEthereum(イーサリアム)で
コンセンサスアルゴリズム異なります。
BitCoin(ビットコイン)はPoW(プルーフオブワーク)を採用しています。
Ethereum(イーサリアム)はPoS(プルーフオブステーク)を採用しています。
Ethereum(イーサリアム):PoS(プルーフオブステーク)を採用
PoW(プルーフオブワーク)とはProof of Workの略称で、
難しい計算を行い、最も早く答えを導き出すことができた人が承認者になります。
PoS(プルーフオブステーク)はProof of Stakeの略称で、
仮想通貨の保有量が多ければ多いほど承認者になる確率が高まります。
PoSでは仮想通貨のの保有量が重要な指標となります。
- BitoCoin(ビットコイン)など
- 計算量ベース
- Ethereum(イーサリアム)など
- 保有量ベース
発行上限があるかどうかの違い
Ethereum(イーサリアム)は発行上限がありません。
一時的にBarn(焼却)して供給量を減らすことができますが、
BitCoin(ビットコイン)は2,100万BTCと決められています。
この発行上限が決められていることで資産価値的には、
BitCoin(ビットコイン)が価値があると思っています。
Ethereum(イーサリアム)企業連合(EAA)とは
Ethereum(イーサリアム)企業連合は
Ethereum(イーサリアム)のスマートコントラクトを
ビジネスに活用することを目指しており2017年に設立されています。
Ethereum(イーサリアム)企業連合のビジョンというのは、
・企業の展開や開発要件に対処する
・パブリックなイーサリアムの進歩と並行して進化する
・既存のレギュレーションを活用する
Ethereum(イーサリアム)の開発と並行しながら
企業がEthereum(イーサリアム)を活用することに対して
サポートするようなイメージです。
Ethereum(イーサリアム)企業連合に加盟している企業は以下のとおりです。
JPモルガン
マイクロソフト
MasterCard
三菱東京UFJ
誰もが知るような有名企業があります。
こうした観点からもEthereum(イーサリアム)の信頼性の担保に繋がっています。
Ethereum(イーサリアム)のスケーラビリティ問題の対策
Ethereum(イーサリアム)もBitCoin(ビットコイン)同様に
利用するユーザーが増えるとスケーラビリティ問題が発生します。
スケーラビリティ問題を解決するために
レイヤー2(セカンドレイヤー)を活用した技術があります。
レイヤー2(セカンドレイヤー)はブロックチェーンネットワーク上に重ねて
様々な便利な利用方法を実現するための構造のことです。
スケーラビリティ問題の対策として提案された技術をご紹介します。
- サイドチェーン
- ライデンネットワーク
- シャーディング
- プラズマ
サイドチェーン
サイドチェーンとは、メインとなるブロックチェーンとは異なる
ブロックチェーンを活用してトランザクションを処理する技術です。
サイドチェーン技術は仮想通貨の問題点を解決する以外にも、
機能の拡張も目的に開発されています。
ライデンネットワーク
ライデンネットワークとは、
トランザクションの処理速度やマイクロペイメントを実現させるために
ブロックチェーン外のペイメントチャネル(オフチェーン)で、
トランザクションを処理する技術です。
シャーディング
シャーディングとはノード群ごとに役割を分担して検証作業を並列化させる仕組みです。
プラズマ
プラズマとはEthereum(イーサリアム)のスケーラビリティ問題を解決するために
サイドチェーンでトランザクションを処理する技術のことです。
Ethereum(イーサリアム)のアップデートについて
Ethereum(イーサリアム)には4つの段階があり、
4つのアップデートを得て完成されることが決定されています。
Ethereum(イーサリアム)のアップデートは以下のようになります。
Homestead(ホームステッド)
Metropolis(メトリポリス)
Serenity(セレニティ)
Ethereum(イーサリアム)は定期的にアップデートを行い、
改良を進めています。
Ethereum(イーサリアム)のアップデートが完了すれば、
今よりも多くの技術者がEthereum(イーサリアム)を利用することが予想されています。
まとめ
今回はEthereum(イーサリアム)についてわかりやすく説明しました。
BitCoin(ビットコイン)とは異なりEthereum(イーサリアム)は、
ブロックチェーンを活用して社会の基盤や仕組みを変えていくような存在です。
この先実社会でもEthereum(イーサリアム)のブロックチェーンが、
どんどん普及されていく未来が予想されます。
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